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2014年2月26日 (水)

パンデミック

 少し前のこととなるけれど、ニュースで愛知県の学校で1,000人以上の生徒がノロウイルスに感染というのがあった。その後も病院での感染のニュースが報道されたりしたけれど、近年ノロウイルスの流行はすさまじいものがある。(今回の事件ノロではないという噂もあるが…。)僕も一度施設で働いていた時にノロウイルスの施設内感染で入居者が次々と嘔吐下痢の症状を発症し、感染した利用者を隔離部屋へ次々と送り込み、一時は一般部屋よりも隔離部屋の方が多くなるのでは?という経験をした。(保健所はやって来たけれど、マスコミには流されなかった。)そしてそれは入居者だけでなく職員にも感染が広まり、次々と職員も倒れていき、まるで生き残りゲームのようであり、最後の最後収まりかけた頃に僕にも感染の疑いが…。

 それはともかくこのノロウイルス流行の大きな原因のひとつは、現代社会があまりに除菌や抗菌と、まるで菌が悪いものであるかのように騒ぎたてているからではないかと思う。
特に最近テレビを見ていると、コマーシャルではやたらと「除菌」、「殺菌」という言葉が垂れ流されている。まるで全ての菌が悪いかの如く「除菌」が強調されている。それは除菌スプレーだけではなく、服も道具類もあらゆるものが抗菌素材などとされ、菌が繁殖するのを防ぐものとなっている。更には、あちこちで手洗いをよくすること、マスクを着用しましょうと騒がれ、とにかく菌が体に付着したり、体の中に入ることを防ごうとしている。

 確かにインフルエンザのウイルスなどは、体に入れない方がいいのかもしれない。けれどももし体の中にウイルスなどが侵入してきた時に、その侵入をキャッチし、退治するものは、白血球であったり、菌と呼ばれる微生物類であったりする。そもそも体の中は微生物だらけなのだ。そして僕らはその微生物がないと生きていけないのだ。そして悪玉菌と呼ばれる大腸菌。けれどもその大腸菌も実は必要なのだ。彼らこそノロウイルスが侵入してきた時に包囲撃退してくれる菌である。もちろん大腸菌が増えすぎると体に異常を引き起こす。体の中には善玉菌と悪玉菌のほかに、日和見菌がおり、それは善玉菌と悪玉菌のバランスにより、どちらの側につくか(味方するか)決めるそうだ。なので悪玉菌が増えすぎるのは困る。けれどもいなくなるのも困る。要はバランスの問題なのだ。

 しかし最近はこの体内特に腸内にいる微生物の数自体が減少しているのではないかと思う。それ故にあっという間にノロウイルスが流行したりするのではないかと思う。と言うのが最近の傾向としてスプレーや抗菌コートなどの除菌によって微生物やウイルスが体の中に入るのを防いでいるのが日常。それは言い換えれば僕らの体は防御する力を必要しないということ。だからそのシールド、つまり抵抗力は弱くなる。その弱くなったシールド力を破壊するだけの量でもって攻撃すれば要塞は崩れていく。

 さらにもうひとつ、最近は共働き夫婦が多いから、夕飯はスーパーで買ってきたお惣菜ってことも多いのだろうけれど、そのお惣菜に使われている添加物を見れば、必ずと言っていいほど使われている防腐剤。ましてや某ファストフードの食べ物(もどき)なんて! おまけにスーパーで売られている多くのお味噌や漬物の発酵食品までも、微生物を殺して、防腐剤でもって味が変わらないようにしている。だからお腹の中には防腐剤が常に取り込まれ、お腹の中で生活していた微生物も殺されたり、あるいはその力を弱められたりする。なのでもし入り込むことに成功すればその土地(お腹の中)は簡単に占領できる。

 それにO157は人間が牛に穀物を与え始めた結果に、突然変異として生まれた産物らしい。もともと牛は草を食べるのであって、穀物は食べない。けれども今ではトウモロコシ(キングコーン!)などの穀物が主たる餌となり食べさせられている。(中には肉をはがれて残った牛の骨を粉にしたものまで入れられてたりして…。)更にその牛たちにはたっぷり病気を防ぐための抗生物質も与えられていただろうから、そんな中から生まれたO157にとっては人間が作った添加物も何のその!ってことなんじゃないだろうか。ついでに言うならば今や遺伝子組み換えで除草剤耐性、殺虫成分などが組み込まれたトウモロコシを餌として食べているだろうから、この先どれほど強力な菌が生まれてくることか!

 ところで、うちの婆ちゃんはその生き証人ではないかと思う。95歳近くになって、普段は布団に寝ている時間がほとんどで、ヨモダして紙パンツで用を済ませることも多く、(時には大きい方までも!)、例えトイレに行ったとしても手など洗うことなどほとんどない。いや、まずない。そしてそのままご飯を食べる。時には布団の中で手でおかずをつかんで食べている。更にはボケてもいるから、時には寒そうな格好で外の椅子に腰かけていることもある。それでもほとんど風邪をひかないし、もちろんお腹をこわすこともない。ある意味不死身の婆ちゃんだ。あえて言うならばうちの婆ちゃんは除菌どころか、菌と共に、いやそれ以上に菌まみれの中で生活しているといってもいいだろう。大腸菌と仲良しなのだ。そこまで言うといい過ぎなので、菌と共生し、菌の力をうまく利用しながら生きているということにしよう。

 だから今回の事件は、人間の化学物質の生み出した功罪である。お前らの生活は間違っているっていうサインなのだ。人間は誕生してこれまで、ずっと菌と共に暮らしてきたのだ。ましてや日本は高温多湿の国であり、菌の繁殖しやすいところ。そんな場所に除菌文化はいらない。(先日大学の講義で某米国企業はマーケティングで日本人に除菌という生活習慣をもたらしたということを話されていた。)必要なのは共生だ。

 なので除菌抗菌は体の弱い人の集まり、病院や高齢者の施設だけでいいんじゃない? そんなに家の中で除菌、除菌という必要はないのでは?(ただし現在の高気密構造の家ではどうだか知らないが…。)もっと菌と共生することを考えた方がいいのではないだろうか。かくいう僕も外出先で便座を使用する際には、壁に取り付けられている便座用除菌クリーナーだけは好んで使っちゃいますが…。



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