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2012年5月13日 (日)

微生物革命

 「微生物が放射能を消した!!」高嶋康豪著(あ・うん)を読んだ。今福島では除染、除染と放射の物質の除去のため水で流したり、土を剥いだりしているが、これらはすべて放射能物質を別の所へ移動すること。

 水で流して川に流せば、それは海へと流れ、海藻類や魚の体内に、土を剥いでどこか別の場所に保管しても、その場所は放射能だらけとなる。更にここには金銭利権まで絡んで、放射能だけでなく人間のエゴだらけ・・・。

 そんな中高嶋先生が行った微生物を活用した「複合発酵法」は、放射能をどこか別の場所に移動するのではなく、消してしまうという画期的な方法だ。
 しかも現在も原発から放射能が大気に漏れているので、水での除染はいずれまた行わないとならないし、土の表面剥がしだって、再び行わなければならない。そしたらますます保管場所は必要となるし、これが農作地ならば、よい土がどんどん失われてしまう。

 その点複合発酵法は、新たに放射能が降ってきても、微生物が再び除去してくれる。素晴らしい技術だ。しかしながら、日本の上の方にいると思われている人達はその技術を認めようとしないらしい・・・。頭の柔軟性というか、利権というか・・・。実に馬鹿げたところでこだわりを持ち、国民を不幸にし続けているという、どうにもならない人達だ。

 実は今回はこれらの人の批判をしようとするわけではない。この本を読んでいて、複合発酵法を使うことによって、農薬や化学物質で不毛となってしまった農地が、半年でふかふかの土の農地に生まれ変わるということが書かれており、すごいと思ったわけだ。

 そして「このふかふかの土」にピンと来たのだ。実はこのふかふかの土のことを言っている人がもう一人いる。奇跡のリンゴをつくる木村秋則さんだ。木村さんの作る奇跡のリンゴの秘密がこのふかふかの土にあるのだ。しかもそのふかふかの土に気がつくまでに木村さんは尋常ではない苦労を伴った。

 木村さんはリンゴ栽培で農薬散布を止め、そこから無農薬林檎を作るのに10年の歳月を費やした。林檎のならない林檎畑のために家族を貧窮させ、周りの人々からバカにされ、遂には自殺を図ろうとした。首をつるロープをもち山に登り、死のうとした際に気付いたのが、そのふかふかの土だ。

 木村さんの見つけ出した答え、そして奇跡のリンゴができる10年という歳月が、今では微生物の力で半年でできるようになってしまった。なんだかそれを考えると、感慨深いというか、何とも言えない気分になる。もちろん高嶋先生は複合発酵法を産み出すまでに相当の研究を積み重ねたに違いない。

 けれども僕は木村さんが苦労に苦労を重ね産み出したが故に、その答えは次なるステップのレベルに達したのではないかと思う。
 パソコンだってそう、ずっとベーシックやらマシン語とか言っていたのが、ある時コンピューターおたくのビルゲイツがウインドウズを完成させ、そこから一挙に次なるレベルへと突入した。

 結局産み出す者は多大な苦労を生じるが、その産物ができたおかげで次なるレベルへの道はどんどん短縮されていく。最初の産み出したその苦労が故に称賛されるのだ。

 さてしかし僕がここで手放しに喜んでいけないのではないかと思うことがひとつある。この微生物技術素晴らしいのひとことであるのだが、もしかするとこの微生物技術も行き過ぎれば、とんでもない方向に行ってしまうのではないかということ。

 化成肥料技術も、歴史的に見てそれまでの時代から画期的に生産量を増やしたことも間違いない。そのおかげで食料不足から解放されたこともあるだろう。しかしどこかで限度を超えてしまった。そしてそれはやがて逆に不健康な作物を作るようになってしまい、農地さえも破壊してしまうものとなってしまった。

 だからもしかするとこの微生物技術も行き過ぎてしまうと、おかしなことになってしまうのではないかとも思う。そのことを心配してしまうのだ。同じ過ちは繰り返したくないものだ。そろそろ僕たちは学ぶ必要があるのだ。
 
 しかしながら今はこの微生物技術、不毛地帯も緑の地帯へと蘇らせる、素晴らしい技術である。しかも放射能は除去する。だからこの技術を適切に使えば、さまざまな問題が解決していく。


 目に見えないものの力とは偉大だ。この微生物の場合は電子顕微鏡を使えば見えるわけではあるけれど・・・。この世界で目に見えるものはたったの4%。あとの96%はダークマター(暗黒物質)と呼ばれる目に見えない世界。そこにはまだまだ僕たちの知らない様々なパワーが秘められている。

 このダークマターの世界が今後どのように展開していくのか、考えるだけでワクワクする。その前に人間はまずはこの微生物の力により、これまで不可能と言われていたものが画期的に変わってくるかもしれない。

 この微生物革命要注目!!


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